地球温暖化が進むとどうなっていくのか。
なかなか実感するのが難しい地球温暖化。しかし、着々と環境に変化を及ぼしている。
自然を楽しむ身として、今更ながら地球温暖化が起きるとどのような影響が出るのか、まとめてみることにした。
スキーヤー、ボーダーに気になる地球温暖化と降雪量の関係性を表す研究もあったので紹介。
- 降雪量
- 水の問題
- 自然への影響
- 暮らしへの影響
- 温暖化によって儲かるビジネス
温暖化が進んでも、降雪量が減るとは限らない

スキーヤー、スノーボーダーとして、気になる降雪量。
温暖化が進むと降雪量が減るのではと考えてしまうが、東北大学の研究によると、実は地域によっては増える所もあるという。
気温が上がることで、海から水蒸気が今以上に発生し、豪雪につながるなど、色々な要因があるため、単純に温度が上がれば降雪量が少なくなるとは限らないようだ。
論文タイトル:Future Projection of Extreme Heavy Snowfall Events with a 5-km Large Ensemble Regional Climate Simulation
水の問題

WWFによると、地球温暖化によって水に関して主に4つの問題が起きるという。
海面が上昇して国土が海に沈む
過去約100年で世界の平均海水面は16センチ上昇しているとのこと。国によっては国ごと沈んでしまう危険性のある場所もある。
暮らしのための水がなくなる
特に乾燥した地域に住む人たちや、氷河や雪解け水に頼っている地域は、水を得るのが難しくなる。
洪水が起きる
山岳地帯では、氷河が溶けることで、氷河湖ができる。この氷河湖が決壊することによって、大規模な洪水が起きる可能性がある。
特にヒマラヤなどではこの危険性が高いとされる。(1)
災害が増える
嵐や大雨などの異常気象が増え、結果洪水や、地滑り、干ばつ、水不足につながる。
これにより、建物などの資産、ビジネス、経済などにもリスクが及ぶ。
自然への影響
WWFが指摘する主な自然への影響は4点。
野生生物の減少
2017年時点で、IUCN(国際自然保護連合)が発表している、世界の絶滅の恐れのある野生生物のリスト「レッドリスト」には、2万4,000種あまりの野生生物がリストアップされている。
また、このリストに乗っている種の、実に10種に1種以上が、この温暖化の影響を受けているという。

生態系が変化する
環境の変化に耐えられず、死滅する植物などが出てくる。
そうすると、その植物に依存していた動物たちも生息地域を変えないといけなくなる。こうして生態系は変化していく。
海の生態系も変化する
海水温の上昇によって、様々な海の生き物に影響を与える。特にサンゴへの影響は激しい。
また、海が二酸化炭素を吸収することで、海の酸性化が進み、多くの生物が影響を受ける。
森林火災が増える
乾燥化が進むと、森林火災が増え、野生生物の生息地が減少していく。
また、森林火災は増加するだけでなく、長期化し、森林が回復不能な水準まで燃える可能性もある。
湿地の自然がなくなる
主に海面の水位が減少することで、湿原や干潟で、塩分濃度の上昇や水没といった被害が出る可能性がある。
湿地環境は、淡水資源の母体でもあるため、人が農業や工業などで使う水の減少にもつながる。
暮らしへの被害

WWFは、暮らしへの被害として3点述べている。
農業への打撃
気温や雨の降り方が変わることで、生産者は農作物を変えたり、生産方法を変えたりしなければならない。
また、干ばつ地帯では、土地の乾燥で苦しむ農家が増える。
病気が飢餓が広がる
食糧の生産性が下がると、飢餓が広がりやすくなる。特に影響が出やすいアフリカ地域で広がる可能性が高い。
また、伝染病を媒介する生物の生息圏が変わり、免疫を持たない人々が病気にかかることで、被害が広がる可能性がある。
異常気象
熱波・洪水・旱魃・森林火災など、異常気象が頻繁に起こる。
温暖化によって利益を得るビジネスも有り?
面白いことに、地球温暖化は止まらないことを前提に置いた上で、ビジネスチャンスを狙う動きもある。
下記の記事に書いたので興味ある方はぜひ。
地球温暖化はビジネスにとってメリット? | 環境の本『地球を「売り物」にする人たち』より
地球温暖化を利用して利益を得ようとする動きがある。 多様な人間の振る舞いをみることで、環境に関して、社会がどう動くのかを考える一つの重要な視点を本書は与えてくれる。
まとめ
地球温暖化が進むと、水の問題、自然への影響、生活への影響が出る。
自然を楽しむ身として、どんな行動をしていけばよいだろう?