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私とは何か?|人生や幸福、ウェルビーイングを異なる目線で考える

「幸福とは何か」「人生とはなにか」

人類は数千年もの間、このような議論を行ってきた。

私ができることは何か、なぜ私はここにいるのか。

WHOのウェルビーイングの定義でも、”肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること。”とある。

これはもちろん「私」がある前提での定義だ。

人は「私」を機転に人生について考える。

でもちょっと待って。「私」ってそもそもなんなんだろう?

「私」についての考えを変えてみると、違った世界が見えてくるかもしれない。

科学トピックを面白く解説してくれるKurzgesagtのビデオより、「私」について考えさせられる動画を紹介。

「私」とは何か?

日本語字幕つき

「私」とは何を持って「私」といえるのだろう?

物理的に見れば人間は細胞の塊だ。そしてその細胞一つ一つは独立して生きている。

「私」の中の細胞は身体から取り出してもしばらくは生きている。

が、「私」は細胞が無くなったら消えてしまう。

「私」とはなんなのだろう?

別の場合を考えてみよう。

もし「私」と「あなた」の細胞を一つ一つ交換して行ったら「私」はいつから「あなた」になるのだろう?

実際動画によると、人間の細胞は少しずつ入れ替わり、7年もすると人間の細胞はほとんど入れ替わるそうだ。

7年後の「私」はまだ「私」と言えるのだろうか。

「私」とは何かを考えさせられる哲学的な質問

上記の動画のように、「私」というのは実はなんだかよく分からないものなのかもしれない。

「私」という概念は哲学では大きな問題の一つだ。

下記の本で紹介されてる「私」についての思考実験が面白い。

「私」は記憶でできているのか?

もし、将来他人と記憶を入れ替える装置ができた時、記憶を入れ替えたらそれはまだ「私」と言えるのか?

記憶を全て他者と共有した時、「私」というものはまだ存在しているのか?

「私」は脳だと言って良いのだろうか?

「私」の脳を「Aさん」の体に移植した時、考え、意識としては自分のまま、「Aさん」の体を経験する。

主観的な世界では「私」なのだが、客観的な世界では「Aさん」として生きる。

これは本質的には脳が「私」ということになってしまうのか?

「私」は常に「私」だろうか?

今考えている「私」は、「その瞬間を考えている私」でしかない。

1秒後には、「1秒後のことを考えている私」で、今の「私」ではない。 

今考えている「私」と、1秒後に1秒後のことを考えている「私」は違うのではないか?

そもそも「私」は存在するのだろうか?

「私」が何かを感じる時、それは単に「「私」が何かを感じている」という意識だけがこの世界に存在しているだけなのではないか?

記憶が人の同一性を決めるのか?

今までの「私」(A)は残虐な殺人犯で捕まったが、 記憶を消され、また新たな「私」(B)としての記憶を埋め込まれたらしい。 

アイデンティティとしてはAとBのどちらになるのだろう? 

「私」は宇宙の一部?

日本語字幕つき

「私」を分解していくと、そこには50兆の細胞でできた「私」の体がある。

そして「私」の情報はDNAにある。DNAによって、生物が形作られている。

動画によれば、「私」のDNAは進化、変異、複製を通して、直接最初の生命の先祖とつながっている。

つまり深いところで全ての生命はつながっている。

細胞をさらに分解すれば、「私」の身体は原子でできている。

では「私」の身体を構成している原子はどこからきているのだろうか?

初期の宇宙には水素とヘリウムしかなかった。

動画によれば、巨大なガスの雲が密集することで重力が発生し、最初の星が生まれた。

最初の星にある水素が消え、死ぬ最後の瞬間、周期表に出てくるような様々な元素が作られ、超新星爆発が起きた。

超新星爆発によって生まれた元素が、太陽を作り、惑星を作り、地球を作った。

つまり「私」は深いところで全てとつながっている。

「私」はいくらでも変えられるかもしれない

日本語字幕つき

もしいくらでも「私」の外見、知性などを変えることができる未来がくるとしたらどうだろう?

最新の技術は、遺伝子組み換えをも可能にした。

上記の動画でも紹介されている、CRISPR (クリスパー) という革新的な遺伝子編集技術は様々な可能性を秘めている。

動画によると、初期段階だが、2015年と2016年 中国で遺伝子組み換え人間の実験が行われ、部分的に成功している。

最初は遺伝病の除去など控えめにはじまるだろう。そして社会が許容していくと、逆に遺伝子を組み換えて人々の苦しみを除かない方が、非倫理的になりえることが推測される。

遺伝子編集技術が受け入れられれば様々な誘惑が出てくるだろう。

遺伝病の治療がOKならアルツハイマーの予防は?メタボの予防は?完璧な視力は?高い身長や筋肉は?高い知性は?老化の防止は?

この動画では人類の特徴を意図的に変えられるようになることで起こるデメリットも説明されている。

とにかく、「私」の特徴を意図的に変えられる技術がすぐそこまできているのは確かだ。

「私」は実はシミュレーションの中の一つかもしれない

日本語字幕つき

もしかしたら、「私」はシミュレーションで、宇宙人かなにかが「私」のシミュレーションを見ているのかもしれない。

この動画ではシミュレーションされている場合の5つの仮定を紹介している。

なんのため?それすらも分からない。

なぜなら、シミュレーションできる文明は今より遥かに高度に発達した文明であり、その文明に生きる人々の高度な思考は、今の私たちには到底理解できないからだ。

シミュレーションされているという可能性は0ではない。

まとめ

「私」という概念は思ったよりも曖昧だ。

なぜ私はここにいるのかという疑問も、そもそも「私」という概念がないのなら、疑問として意味をなさなくなってしまう。

「人生とは何か」「幸福とは何か」そんな大きな疑問を考える上で、「私」とは何かを考え直すと、また違った景色が見えるのかもしれない。

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