日頃使われている環境や環境問題という言葉、頻繁に耳にするが、色んなところに使われて、全体像を把握するのが難しい。
なので今更ながら環境、環境問題とはそもそも何を指し示すのか、調べてみた。
下記の本より。
Contents
環境とは
現在では、環境という言葉は、「家庭環境」や「経済環境」など、様々な意味で使われているが、本書では本来の意味の定義を下記のように捉える。
「環境」とは、人間及び人間社会を取り巻く人間以外の生物、生態系、そして山、川、海、大気などの自然そのものを言う。
改訂7版 環境社会検定試験eco検定公式テキスト
森林、山、川、海、空気はもちろん、生き物も生態系として、自然と密接に関わり合っているので、環境に含まれる。
環境問題とは?
人類は、環境から食糧や資源を採取し、多くの恩恵を受けてきた反面、その過程で不用物を環境に排出してきた。
資源の採取、不用物の排出などの行為が、環境の復元能力の範囲内であるうちは、生態系を保ちながら、人類も生活を営み続けることができた。
しかし、18世紀末に起きた産業革命で事態は一変する。
科学を発展させ、利便性を向上させ、経済規模を飛躍的に拡大することに成功させた人類だが、その結果、環境の復元能力を超えて資源を採取したり、不用物を排出するようになった。
資源採取、不用物の排出などの行為が環境の復元能力を超えたことで、環境に異変が起こったり、人類の健康が脅かされたり、社会経済活動に支障が生じることを、環境問題という。
環境問題の区分
本書では環境問題を以下のように区分している。
- 大気系の環境問題
- 水環境系の環境問題
- 地盤・土壌の環境問題
- 生態系に関わる問題
- 途上地域にある問題
- 国際協調の下での取り組みが不可欠の問題
- その他
1.大気系の環境問題
地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨、黄砂、越境大気汚染
2.水環境系の環境問題
海洋汚染、淡水資源問題
3.地盤・土壌の環境問題
砂漠化
4.生態系に関わる問題
生物の多様性の減少、野生生物の保護、森林の減少
5.途上地域にある問題
途上国の環境問題、有害廃棄物の越境移動
6.国際協調の下での取り組みが不可欠の問題
世界遺産や南極の環境保全
7.その他
化学物質問題、放射性物質による環境リスク、放射性廃棄物の処理
まとめ
環境とは、生物、生態系、山、川、海、大気などの自然そのものをさし、環境問題とは、人間の経済活動が自然の復元能力を超えた時におきてしまった環境の変化や人類の健康の被害、生活の支障などの問題全般をさす。
その他環境に関しての記事を下記にまとめた。
環境問題や環境保護について書いた記事6選まとめ
環境について全体感が分かるよう今まで書いた記事をまとめてみました。
参考にした本は検定のテキストとなっているが、環境やサステナビリティについて全体像が分かる。