経済学とは?何を学ぶのか。なぜ学ぶのか。

経済学は何を学ぶのか。

ちょっとぐぐってみると、経済活動を学ぶとか、社会のサービスの生産や消費、分配に関してを学ぶとか、色々出てくるが、「アセモグル/レイブソン/リスト 入門経済学」では、経済学とはなんなのかを簡単に理解する方法としては、「経済とは選択の学問」とみることだという。

経済学とはなんなのか、以下を参照した。


経済学とは、選択に関して学ぶこと

経済学とは、突き詰めると、選択に関する学問だ。選択に関することなら、全てが研究対象になる。

何を食べるか、勉強するかゲームをするか、朝起きるか二度寝するか、選択に関わるものは全てが研究対象だ。

これは個人だけではない。団体にも当てはまる。家族、友人グループ、カップル、学校、企業、スポーツチーム、政府、国、など。

家族Aは旅行でどこにいくか。この企業は何を作るのか、こういった選択も経済学の対象になる。


選択に大きく影響を与える「希少性」

人々の「選択」を研究するにあたり、重要な要素が「希少性」だ。

この世の資源は限られてる。

人間の時間は24時間しかない。だから人間はこの24時間の中で、何に時間を使うか、時間配分を考えて選択する。

お店で売られている商品も無限にあるわけではない。全ての人に無限に商品を与えることはできない。だから代金を支払える人が優先的に購入する「選択」をすることができる。

代金を払う人も無限にお金があるわけではないから、優先順位を考えて買い物をすることになる。

希少性によって、人々の選択は変化していく。

経済学では、この限られた資源の配分に対して、個人や団体がどう選択するのかということを研究する。


何かを選択することで、何かを諦めている

何かを選択するということは、別の機会を諦めている、ということでもある。経済学では別の機会を諦め、その費用を払っているという考えから、諦めた機会を「機会費用」という。

例えば、1時間ゲームをするか、仕事をするかを選択するとする。もし1時間ゲームをすれば、仕事を諦めたことになるから、この場合は1時間の仕事が「機会費用」になる。

この機会費用の情報を利用することで、選択を新たな視点で見ることができる。

例えば、「1時間ゲームをするか、仕事をするか」の選択を1年間し続けるとする。1時間ゲームをとれば、365時間ゲームに費やし、得るものは達成感、他人とのコミュニケーション、ストレス解消かもしれない。

1時間仕事をとれば、時給1000円で考えると、365000円の報酬や仕事に対する経験、知識を得ることができる。

達成感、他人とのコミュニケーション、ストレス解消を取るか?365000円の報酬と経験を取るか?どっちが良いということは必ずしもないが、こうして比較をすることで、新たな視点で選択を見ることができる。

経済学では機会費用の面からも、社会を研究する。


なぜ選択を研究するのか

選択を研究することによって、個人や社会が取るべき選択についてアドバイスを取ることができる。

団体の選択の例でいえば、コロナウイルスが広まる中、政府は緊急事態宣言の期間を伸ばすべきか、やめるべきか?

期間を伸ばしたら誰にどのくらい、どんな利益があって、誰にどのくらい、どんな損失が出るのだろう?

逆に期間を縮めたら、誰にどのくらい、どんな利益があって、誰にどのくらい、どんな損失が出るのだろう?

選択を天秤にかけることで、より良い選択肢を提言することができるのも、経済学者の仕事だ。


ミクロ経済学とマクロ経済学

経済学には二つの分野がある。ミクロ経済学とマクロ経済学だ。

ミクロ経済学は、選択を研究する。マクロ経済学は、経済全体の動きを研究する。


どんな側面から「選択」を学ぶの?

例えば、ミクロ経済学では以下のような側面から、選択について学ぶことができる。

消費者はどのような行動をとるか

消費者は買い物をする時、どのように考え、選択するだろうか。

価格が変わったら、どう選択を変えるだろうか。消費者の給料が変わったら、どう選択を変えるだろうか。

もし商品Aに人気が殺到して買えなくなったら、似ている商品Bは売り上げに影響が出るだろうか?

消費者目線で選択を学ぶことができる。


生産者はどのような行動を取るか

生産者は商品を生産する時、どのように考え、選択するだろうか。

いくつ生産すべきか?いくら生産に費用をかけるべきか?商品の価格はいくらにすべきか?

生産者視点での選択を学ぶことができる。


需要と供給と価格

多くの消費者が、欲しいと思えば、需要が増える。多くの生産者がたくさんものを作って売ろうとすれば供給が増える。

この需要と供給のバランスによって、ものの値段が決まる。

この需要と供給と値段の関係を学ぶことで、社会がどう動いているのか、消費者と生産者の選択にどう影響するのかを学ぶことができる。

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