毎日、多くの人数が入れ替わるホテル。民宿など、10部屋ほどの管理だったら管理できそうですが、50部屋、100部屋など、部屋が増えていくとどのように管理していくのでしょうか。
ホテルの規模になると、主に三つのステージでお客様予約までの管理をします。今回はOTAの場合をみていきます。
- OTAでのプラン作成・販売
- サイトコントローラーを使って客室在庫や料金管理
- ホテルシステムを使ってお部屋管理
OTA(Online Travel Agent)での管理
OTAとは、(Online Travel Agent)の略であり、インターネット上で取引を行う旅行会社のことです。
楽天トラベルや、じゃらん、一休、Expedia、Booking.comなどがOTAにあたりますが、ホテルは通常自社サイトでの販売の他に、こういったOTAでの販売管理もします。
ここではお部屋の登録や、プラン作成などを行い、お部屋を販売します。
複数のOTAを使うようになると、それぞれのOTAでプラン作成にとても時間がかかってしまうため、宿泊プランの一括管理を行うITサービスも登場しています。
下記に、ネット販売を行っているサイトをまとめました。
ホテル・民泊のOTA担当者がネット販売で利用できるサービス54選
ではネット販売ができるサイトはどのくらいあるのでしょうか?
サイトコントローラーを使った予約状況の管理
ホテルの宿泊部門の方はサイトコントローラーというものを使っている所が多いと思います。サイトコントローラーには複数の機能が存在します。主な機能としては下記になります。
- お部屋在庫の管理
- 料金管理と料金ランクの設定
- データ分析
お部屋在庫の管理
通常ホテルでは複数のOTAにプランを載せて販売すると思います。そうなると複数の販売先から、お部屋の在庫を管理していくことになります。
例えば3種類のお部屋を10室づつ、3社のOTAに売る場合を考えてみます。

もしサイトコントローラーを使わないで在庫管理をする場合、例えばOTAA社の一泊二食プランがお部屋1で売れてお部屋在庫が「残り9室」になった場合、B社とC社の一泊二食プランのお部屋1も「残り9室」にひとつづつ手直ししていかなければなりません。かなり手間です。
なのでサイトコントローラーを使うことで、A社で在庫が減った時に、同時にB社とC社で売っているお部屋在庫も自動的に減らすことができます。
また、残り一室になったときに複数のOTAから同時に予約が来てしまったときのことを考えてみます。

お部屋在庫数を超えて販売してしまう可能性もあります。こうなると人間の手で手動で管理するには限界があります。
こうした状況を避けるために、サイトコントローラーで販売管理をすることができます。お部屋在庫が1になったら、A社だけ販売してB社は販売ストップするなど、様々な設定をすることが可能です。
料金管理と料金ランクの設定
ホテルの料金を決める時は、まずは料金ランクと料金カレンダーを設定します。

連休や年末年始など人気の日は、値段をあげますし、プランの内容によっても変わりますし、お部屋タイプによっても変えたりするでしょう。
もし、ベッド利用ごとにお金をとっているのであれば、1人利用を高くして、人数が多ければ安くするような形にするかもしれません。
サイトコントローラーを利用することで、料金ランクとカレンダーを一括で管理し、各OTAに反映させることができます。
予約管理・データ分析
各OTAから流れてきた予約を確認することができます。また、売上の数字などもサイトコントローラーで確認することができます。
サイトコントローラーの一覧を下記にまとめてみました。
民泊・ホテル予約サイトコントローラーのまとめ9選
ホテル・民泊では主流となっているネット経由でのお部屋販売。 ネット販売の管理を効率化するために、様々なサイトコントローラーがあります。
ホテルシステム(PMS)を使った客室・予約管理
サイトコントローラーで値段や在庫を管理し、OTAで販売をかけてお客様から予約が入ってくると、実際に入った予約を管理する必要が出てきます。ここでPMSが使われるようになります。
PMSでは実際にどのような管理をするかというと、下記のようになります。
- 予約、顧客情報の管理
- 宿泊やプランのデータ分析
予約、顧客情報の管理
実際に入ってきたお客様の情報を管理します。
具体的に何号室のお部屋に入れるのか?食事でアレルギーなどあるのか?何時ごろ到着されるのか?何か以前リクエストなど受けていたか?どのOTA経由で入ってきたのか?個人情報を入力していきます。
宿泊の料金やレストランのドリンクなどの付帯料金の情報も入力することができ、そのまま請求書を作成する機能を持っているシステムもあります。
宿泊やプランのデータ分析
ホテルシステム内でも売上や、OTAの内訳、月ごとの利用人数など様々な情報を抜き出すことが可能です。なのでこれらの数字を基にして、分析をしていき、次の施策へとつなげます。
このような流れでホテルではお部屋を販売しています。
OTAの他にも、旅行会社からの団体のお客様やウェディングのお客様、レストランの日帰りのお客様など様々な種類のお客様を受け入れます。