黒姫高原スノーパークでの雪板イベントから見えた新しい雪遊びのスタイル

2022年2月6日に長野県の黒姫高原スノーパークにて開かれた雪板イベントに参加。イベントで遊んだ経験を通して感じた、雪板ならではの雪遊びのスタイルとは。


NPO法人LIBRANT主催の雪板イベント

今回雪板のイベントが長野県の黒姫高原スノーパークで開催されたので参加してきた。

長野県信濃町を拠点に活動している「NPO法人 LIBRANT」が主催しているイベントで、雪板は雪板ブランド「芽育 雪板 (make YUKIITA)」が提供しており、様々な雪板を体験することができた。


kurohime kogen公式webサイトより


下記の文言は「NPO法人 LIBRANT」による紹介文章。アクションスポーツを通じて、子供たちが豊かな時間を送るための活動を行なっている。

ABOUT US - LIBRANT

私たちの活動拠点である長野県 信濃町は、豊かな自然資源に囲まれた場所です。子育てには絶好の場所ですが、残念なことに子どもたちが自由に遊べる環境は多くはありません。人口減少の進む小さな町ですから、友人同士の家が離れていたり、未整備で危険な場所が多かったりと子どもたちを遊ばせる上では様々な問題を抱えています。


こうした問題を解決するために、代表 小西隆文の呼びかけのもと町内在住のプロスノーボーダーやプロスケーター等を中心に同志が集まり『LIBRANT』を設立しました。


私たちは、自らのキャリアと信濃町の自然資源を基に、子どもたちがより豊かな時間を過ごせる様に活動していきます。自然と触れ合うことの大切さ、何かに夢中になって努力して、仲間と一緒に楽しみ、そして挑戦することの素晴らしさを伝えていきます。

ABOUT US - LIBRANT


遊ぶフィールドとしては、スケートパークのように地形を遊ぶ場所と、パウダーを楽しむ場所の二カ所があり、自由に行き来することができた。


下では様々な地形が作られ、上にのぼるとパウダーが楽しめる。



下のパークエリアでは様々な地形が人工的に作られ、その地形に沿って滑ることができる。かなり自由に滑るラインを決められるので、自分のレベルにそったラインで地形を楽しむことができる。




また、上にのぼるとパウダーエリアもあった。この日は大雪で存分にパウダーを楽しむことができた。



今回のイベントでは雪板ブランド「芽育 雪板 (make YUKIITA)」が雪板提供をしていることもあり、パーク用の短い雪板、パウダー用のロングの雪板、様々な雪板を楽しむことができた。それぞれ長さはもちろん形や足を置く滑り止めの形・材質なども違ったため、どれひとつとってもユニークな乗り心地でとても面白い。


「芽育 雪板 (make YUKIITA)」が提供する雪板。様々な長さ・形・デザインの雪板がある。


そもそも雪板とは?

雪板はサーフィンやスケートボードのようにボードに乗って滑る。スノーボードと違い、ビンディングとエッジがないのが特徴。


雪板とは? どこでも気軽に楽しめる雪国の遊び

スノーボードとは違う感覚で、浮遊感や地形を楽しめる雪板。 雪国の遊びとして、どこでも気軽に楽しめる雪板で遊んでみた。 雪板とは何か? 雪板はサーフィンやスケートボードのようにボードに乗って滑るのだが、スノーボードと違い、 ...

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新たな雪遊びのスタイル

この雪板という新しい遊びは、雪遊びにどのような変化をもたらすだろうか?私自身が主観で感じたことも含めてあげてみたい。


長靴で移動が楽

スキーのブーツなどと違い、長靴なので、パークでのハイクがとても楽。またちょっとパウダーを滑りたいというときもスキー・スノボのハイクと比べて気軽に挑戦することができるのも嬉しい。そもそもスキーやスノボでパウダーを楽しみたいというときはある程度距離がないと楽しめないので、距離的にも短い距離でパウダーを気軽に楽しむという意味でも雪板は楽しい。


パウダーの競争が少なくなる(かも?)

スキースノボで非圧雪地帯を滑れるところも増え、パウダーを滑るという楽しみ方が普及されてきた一方で、上質なパウダーを楽しむための競争も生まれる。競争を避けるためにバックカントリーに気軽に挑戦できるかというとまだまだ敷居が高く、気軽にバックカントリーを楽しむというのも難しいだろう。(装備・コース選び・仲間探しなど安全に楽しむための様々な点を含めて)

しかし今回のイベントで感じたことは、雪板は気軽に安全なパウダーエリアにアクセスでき、さらに雪板はどこでもフィールドになり得るので、パウダーの競争がなくなり、多くの人がパウダーを思う存分楽しめるツールになるのではないかと感じた。


人との繋がりが生まれやすい

パークがコンパクトで、スキーやスノーボードの時よりも装備が身軽だからだろうか、なんとなく遊んでいて周りの面識のない方とも一緒に遊んでいる感覚になる。かっこいい滑りを見せた時には歓声が上がり、スキーでパークにいる時より話しかける難易度が下がっているような気がする。


日々の除雪も遊びの発想に転換できる

芽育 雪板 (make YUKIITA)」のスタッフとお話しさせてもらった時に印象に残った内容。雪板の地形遊びは本当に気軽に始められるので、例えば生活のための日々の除雪で辛い・面倒と思うようなことも、地形遊びの発想に転換してるという言葉がとても印象的だった。雪国の除雪はとても面倒という考えに流れやすい中、こうして遊びの方向に考えを持っていくというのはとてもクリエイティブでいいなと思った。雪国の暮らしというのは考え方次第で楽しくも辛くもなるが、この雪板イベントでの会話は雪国の暮らしを楽しくするための一例としてとても良い例だなと感じた。


キッズも気軽に遊べる

このイベントにはキッズも多く参加していたが、雪板をソリのようにして遊んでいたり、キッズでもすぐに楽しめる遊びだなと直感的に感じた。スキーやスノーボードは一人で滑れるようになるために練習が必要で、そこで挫折してしまう子もいるが、雪板は一人で遊べるようになるまでの難易度は低い。イベントには家族で参加している参加者もおり、家族みんなで熱中できる遊びとしても良いなと感じた。



今回このような場を提供して下さった「NPO法人 LIBRANT」と「芽育 雪板 (make YUKIITA)」の方々に感謝。ありがとうございました。


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