スイスへのスキー旅:ツェルマットからヴェルビエへ、スイスの山岳リゾートを巡る [ツェルマット編]

2023年3月に行ったスイスへのスキー旅。前日はグリンデルワルトを堪能し、次の日はいよいよツェルマットへ。

2023年の3月に行った、スイスへ1週間のスキー旅。前日はグリンデルワルトを堪能し、次の日はいよいよツェルマットへ。前回の記事は下記から。


スイスへのスキー旅:ツェルマットからヴェルビエへ、スイスの山岳リゾートを巡る [グリンデルワルト編]

スイスの代表する山岳リゾート、ツェルマットやヴェルビエへのスキー旅の様子をお届けする。

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次の日は早朝からいよいよツェルマットへむけて出発。フィスプからツェルマットへは電車で約1時間半ほどの距離になる。ツェルマットはスイスを代表する観光スポットで、マッターホルンなどの雄大な山々に囲まれた美しい村。4,000m級の山々に囲まれたアルプスの景色を楽しむことができ、世界中から観光客が訪れる。


そんな今となっては有名な観光地となったツェルマットだが、有名になったきっかけはこれも前回のグリンデルワルトと同じく、アルピニズムが浸透したことがきっかけとなる。1865年に英国人のエドワード・ウィンパーが、ヨーロッパのアルプスを象徴するマッターホルンを踏破したのをきっかけに、高山を制覇しようというアルピニスト達の来訪を受け入れる様になり、ツェルマットは観光地として大きな発展を遂げた。


ツェルマットはリゾートの環境対策も徹底していることでも有名だ。ツェルマットの街 1986年からガソリン車の乗り入れを規制し、街中には電気自動車と馬車を使っている。1961年ツェルマットの豊かな自然資源を保護するためにツェルマットの住民から、ガソリン車の乗り入れを禁じる「カーフリー」という先進的な構想が提案された。(1) また、標高3883mにあるレストラン「マッターホルン・グレイシャー・パラダイス」のファサードには太陽電池モジュール108枚が設置されており、太陽光発電システムによって発電されている。(2) その他様々な取り組みの様子はこちらから見ることができる。


ツェルマットを走る電気自動車


レンタルショップでスキーを借り、チケットセンターでチケットを購入し、マップをもらってケーブルカー乗り場へ。マップから見ても十分に伝わる広大さ。ゴンドラで直接行ける一番標高の高いマッターホルングレッシャーパラダイスの標高は3883m(富士山の標高は3776m) 。コースの総延長距離は360kmで、しかもイタリア側に国境を越えて滑ることができるという、なんとも大スケールなスキー場だ。


Piste map - Winter panorama


残念ながらこの時は強風の影響で、トップである「マッターホルン・グレイシャー・パラダイス」へ向かうゴンドラは動いていなかったのでイタリア側へ降りていくコースを滑ることができなかった。しかし別のエリアもかなり標高は高い。今回動いていたゴンドラでいくことができたトップは「Hohtälli」というポイントなのだが、ここで標高が3286m。日本で2番目に高い山の北岳の標高が3193m。その高さをゴンドラで軽々と超えてきてしまったことを考えると、スキー場のスケールの大きさにただただ驚くばかりである。



Hohtälliの標高は3286m。


マップの「Zermatt」と書かれている地点の入り口のところからはケーブルカーで上にあがり、一番初めのリフト乗り場で1620m。ここから一気にケーブルカーで上がって、Sunneggaへ。この地点で2288m。さらにSunneggaから乗り継いで行き、Rothornへ。標高3103mのところまで到達した。



ゴンドラにのってる時や滑ってる時にまず印象的だったのがゴツゴツとした岩がそびえ立っている光景。そしてオープンバーン。広々としたコースが広がっていた。視界が悪く、全体が見渡せなかったのが残念だが、霧が晴れていたら広大な景色が見えていたに違いない。圧倒的にスキーヤーが多く、あまりスノーボーダーを見かけることもなかった。今回行ったツェルマットのエリアは圧雪されていないオフピステのような場所は少なく、スキーヤーもどちらかというと圧雪された広大なコースで大きくターンを楽しむ、レジャースキーヤーまたは基礎スキーヤー、そんなスタイルのスキーヤーが多い印象だった。(もしかしたら他のエリアではオフピステのエリアも広がっていたかもしれない...が次のお楽しみ)



スキー場には列車も通っていて、列車が通るためのコースもスキー場内に整備されていた。うまくトンネルの様なものが作られており、その下をスキーヤーが潜り抜けられる様になっていたり、ところどころで面白い作りを見かけることができた。


列車が通るトンネルがコースの真横に位置している



下山用の細いコースを降りていくと、所々にバーが開いており、スキー後のひと時を楽しんでいるのも印象的だった。下山コース降り切った場所のバーではDJもいて賑やかだ。スキー後は街中を探索。メインストリートではショッピングを楽しんだり、食事を楽しめる場所が集まり、スキーヤー、スノーボーダーだけではなく、単純にその通りを楽しみに来ている観光客が多い印象だった。



途中にはなんと「妙高」という名前の日本食レストランも発見。オーナーは日本人?それともスキー好きのスイス人?など色々考える。調べてみると1997年からツェルマット村は妙高市(旧・妙高高原町)と姉妹都市になっているとのこと。その関係でできたのだろうか?ついついこのレストランに反応してしまった。



ツェルマットでは天気は悪かったものの、無事にスキーを楽しむことができた。山の天気は変わり易く、やはり次は長期で来てじっくり楽しみたいと思った。1日だけでは到底楽しみきれないということがわかった今回のツェルマットの訪問だった。次の目的地はツェルマットから、ヴェルビエへ!


<次回へ続く>


スイスへのスキー旅:ツェルマットからヴェルビエへ、スイスの山岳リゾートを巡る [ヴェルビエ編]

2023年の3月に行った、スイスへ1週間のスキー旅。ツェルマットでのスキーを堪能した後は、ヴェルビエへ向かった。

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