2023年の3月に行った、スイスへ1週間のスキー旅。ツェルマットでのスキーを堪能した後は、ヴェルビエへ。前回の記事は下記から。
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スイスへのスキー旅:ツェルマットからヴェルビエへ、スイスの山岳リゾートを巡る [ツェルマット編]
2023年3月に行ったスイスへのスキー旅。前日はグリンデルワルトを堪能し、次の日はいよいよツェルマットへ。
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スイスに行ったら一回は行ってみたいと思っていた場所、それがヴェルビエ(Verbier)。1996年から開催されたフリーライドの大会「Xtreme Verbier」の開催の地であり、現在も「Freeride world tour」の開催拠点の一つになっている場所だ。(1) また、フリースキーブランドである「THE FACTION COLLECTIVE」の拠点でもある。フリーライドカルチャーが根付いている場所、それがヴェルビエだ。
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フリーライドスキー・スノーボードコンテストの最高峰、フリーライドワールドツアー(FWT / Freeride World Tour)とは
近年バックカントリーや非圧雪の滑走が人気になり、「フリーライドスキー」と呼ばれる自由なスキースタイルが確立されてきているが、FWTはそんなフリーライドカルチャーの形成に大きく影響を与えている。
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宿泊地のフィスプから、マルティニ(Martigny)で乗り換えを行い、ル・シャーブル(Le Chable)駅へ向かう。フィスプからマルティニへ行く途中、多数のブドウ畑を発見。スイスワインをつくるための葡萄だろうか。マルティニーに到着すると、標識や電車内アナウンスなど、優先言語がフランス語に変化していた。スイスの公用語はドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語とあるが、町ごとでくっきり言語が分かれるのだろうか?。マルティニに到着すると、優先言語がフランス語に変化していた。
そしてマルティニから乗り換えて、ル・シャーブル(Le Chable)駅へ到着。鉄道駅のすぐそばには広い駐車場が設営されており、その一角にゴンドラ乗り場がある。
ル・シャーブルのゴンドラで上に上がっていくとそのままヴェルビエに到着するのだが、今回私たちが泊まる場所はル・シャーブルとヴェルビエの間の場所。Airbnbを使って予約したので、駐車場からバスに乗ることに。途中のバス停のLES COLONNESへ。
バス停からみると、坂の途中で山腹の開けた斜面を埋め尽くすようにシャレーが建ち並ぶ眺めが広がる。どの家もテイストがあっていてとても良い雰囲気だ。今回もAirbnbを利用して宿泊。ホストのお姉さんがヴェルビエでスキーインストラクターをやっていて、白馬にも1シーズン滞在したことがあるという。親近感が湧いた。(湯沢も知っているか聞いてみたが、聞いたことがないようだった...)
ヴェルビエの観光への発展もツェルマットと同じ様に登山家によって始まった。1925年、冒険心に駆られた少数の登山家たちが、スキーで下山することだけを考えてゲレンデに登ったという。それまでこの地域はスイスアルプスの牧畜地帯であり、伝統的な集落、礼拝堂、風車など農村の伝統的な生活様式が何世紀にもわたって変わることなく残っていた。(2) これらの登山家についてはあまり知られてはいないが、彼らがヴェルビエの静かな村をスキーリゾートに変えるというトレンドを作っていく。(2) 第二次世界大戦が終わり、1946 年に最初のリフトシステムが設置され、現在では大きなスキーリゾートとして発展していくという歴史を持つ。
ホテルに荷物を置き、ヴェルビエの街を歩くと統一感のある建物群が並び、スキー場のリフト乗り場を中心にショップ、コンドミニウム、レストランなどがかたまり、賑わいを見せていた。せっかくなのでチーズフォンデュも頂いた。
翌日、いよいよいよいよ待ちに待ったヴェルビエでのスキー。レンタルスキーのセッティングをし、チケット売り場へ。ヴェルビエのチケットシステムはチャージ式だ。本体のカードに料金がかかるのと、1日のチャージ料金がかかる仕組みになっている。
もらったスキーマップも合わせてチェック。スキーマップの目立つところにはRECCOのマークも発見した。RECCOとは雪崩により雪中に埋没した人の捜索のために作られた遭難救助システム。救助隊側が無線信号を発信し、RECCO®リフレクターによる反射をレーダーシステムが感知することで、要救助者がどこにいるのか正確な位置を特定することができるシステムだ。日本ではというと、2023年5月時点、RECCOウェブサイトの「GlobalNetwork」を見てみると、キロロリゾートのみ登録の印がされている。
次の日もあいにくの天気。上に着くと視界も悪かったので恐る恐るコースを地図で確認しながらの滑走。コースも広くどこでも滑って良い状態で戸惑ってしまう。しかししばらく滑ると視界が晴れてそこにはオフピステが大きく広がりパウダーが。一面がオフピステゾーン!途中でミニクリフのような場所もあり、チャレンジする人たちもいた。スキーヤーもバックカントリースキー用のバッグや、ファットスキー、ツインチップを履いている人の割合が多く、フリーライダーの割合が多い印象だった。
大きく広がるオフピステゾーンに興奮。滑りたいポイントがあたりを見渡せば盛りだくさん。しかしそのポイントを滑るのにどこのリフトをのってどう行けば良いかわからない場所もあり、迷っているうちに他のスキーヤーががんがん跡をつけていくのをみて焦ってしまった。これは次に来た時は絶対に1日だけでなく長期滑って、地形やポイントを頭の中に入れておこうと強く誓った瞬間だった。お昼頃になると、徐々に快晴に。休憩所からは素晴らしい絶景が広がる。
結局一番上は天気が最後まで良くならず、リフトが動かずに到達できなかったが、それでも標高2260mほどまでは到達。オープンバーンを滑り倒した。無事に怪我なくスキーが終わり、帰りのゴンドラから景色を見てみると、雪の降っている場所と降ってない場所で分かれ、いかにヨーロッパの山々は標高差が大きいかが感じることができた。
帰りは、スキー後の美味い一杯を探しに地元のスーパーへ。スイスワインをはじめ、見たことのない銘柄が沢山おいてあった。スイスワインは高品質を保つために、葡萄の生産量が制限されているので輸出量はわずか1.5%ほど、ほとんど海外に輸出されない。(3) また、スイスには、有機栽培食品・製品の証である「BIO」があるが、BIOワインも多い印象だった。FWTのラベルがはってあるクラフトビールも発見。
こうしてスキーリゾート巡りは終了。残りの日はスキー場を離れて探索することにきめた。さてどこにいこうと思案しながらペラペラと「地球の歩き方」をめくっていると偶然日本で有名な水のエビアンの情報が目に飛び込んできた。スイスのローザンヌ(Lausanne)からフェリーでフランスの国境まで足をのばすことができ、エビアンの源水が飲める場所があるという。面白そうだと思い、ローザンヌからフランスのエビアン=レ=バン(Évian-les-Bains)へと向かった。フェリーに乗り、湖上を進み、スイスからフランスへと国境を渡って、エビアンの街に到着。
エビアンの街並みを周り、無事に「カシャの泉」に到着。エビアンの歴史は古く、1789年にフランスの貴族、マルキ・ド・レッセルが天然湧き水の水源をエビアン=レ=バンの町で発見し、1926年にはエビアンの水が湧き出るカシャの泉が公共の施設として認定され、泉の周辺が最初の保護区域となっている。(4) 建物の色はピンク色で、蛇口周辺が綺麗な装飾で飾られているのが印象的だ。地元住民らしき人がマイボトルを持って水を組んでいた。ローカルはこの水を日常で使っているのだろう。
美味しい水をいただいた後はチューリッヒへ。帰りのチューリッヒ国際空港では、BIO専用のお店も発見。
こうしてスイスの旅は終了した。贅沢にもスイスの山岳リゾート、異なる文化、食を堪能すればするほど次にやりたいこともどんどん増えてしまった。それほどまでにスイスの地は魅力に溢れている。次回はもっと長期で、余裕を持って遊びに来ようと心に誓った今回の旅だった。