稲作とは:稲作と米作の違い、水稲と稲作の違い、稲作と畑作の違いなど稲作において整理しておきたいこと

食と自然を学ぶ

稲作を始めたばかりであったり、農業にあまり関わりがない人にとっては、稲作と米作の違い、水稲と稲作の違い、稲作と畑作の違いなど、似たような言葉に混乱してしまう。稲作において整理しておきたい言葉をここで整理していく。稲とは何か、稲作の手順なども見ていき、稲作についての理解を深めていく。


稲作とは

稲作とは文字通り稲を作ること。


稲作と米作りの違いは?

稲作と米作りの違いはなく、基本的には意味は同じ。稲作は植物状態の米のことを指しており、収穫した稲の穂を籾摺りをして玄米にし、玄米を精米することでいつもの白米になる。



なので稲作と米作の違いというのはなく、基本的に同じ意味を指している。


コンバインで稲刈り


コンバインで刈った稲を脱穀(稲から籾を外す作業)


籾摺り。玄米にする際に、サイズなど基準に合わない玄米はくず米として写真のように振り分けられる


水稲と稲作の違い

稲作は文字通り稲を作ることであり、水田(田んぼ)で稲作をしてできた稲を水稲という。


稲作と畑作の違い

稲作には2種類ある。水田(田んぼ)で作る方法と、畑で作る方法だ。水田からできた稲を水稲、畑からできた稲を陸稲という。畑作と稲作の違いから、米の品種にも違いが出てくる。日本で取れるお米の種類としては、うるち米、もち米、酒米などがある。うるち米は一般的に食べられているお米であり、コシヒカリ、あきたこまちなどのお米の銘柄は、うるち米の品種になる。もち米はお餅や赤飯、おこわなどに使われるお米。酒米は、日本酒を造る時に使われる白米のことを言い、酒米と呼ばれることもある。

水稲のうるち米の品種にはコシヒカリ、あきたこまちなどがあるし、陸稲のうるち米の品種にはゆめのはたもち、トヨハタモチなどがある。




稲作の手順

稲作の手順は、地域差もあるが、だいたい以下のようになる。

  • 10月〜3月:土作り
  • 4月:種籾・苗床準備
  • 5月:播種・代掻き・田植え
  • 6 - 8月:田んぼ管理
  • 9 - 10月:収穫・乾燥・調整

詳しくはこちらに書いた。


稲作りの1年の流れと稲作の手順 | 雪国でお米ができるまで

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植物の全体像からみる「稲」とは

稲は、植物の分類で見ると、イネ科イネ属の一年草の植物になる。上の図で見る通り、日本で食される稲は「アジアイネ」に分類されるが、植物の全体像で見ると、「植物界>被子植物門>単子葉植物網>イネ目>イネ科>イネ属>イネ」に分類される。



また、イネ属の中には27種類ある。以下は農業生物資源ジーンバンクより参照:

  1. イネ(稲) Oryza sativa L.
  2. 水稲野生種 Oryza alta Swallen
  3. 水稲野生種 Oryza australiensis Domin
  4. 水稲野生種 Oryza barthii A. Chev.
  5. 水稲野生種 Oryza brachyantha A. Chev. et Rhoer.
  6. 水稲野生種 Oryza coarctata Roxb.
  7. 水稲野生種 Oryza eichingeri A. Peter
  8. アフリカイネ Oryza glaberrima Steud.
  9. 水稲野生種 Oryza glumaepatula Steud.
  10. 水稲野生種 Oryza grandiglumis (Doell) Prod.
  11. 水稲野生種 Oryza granulata Nees et Arn. ex Watt
  12. 水稲野生種 Oryza indandamanica
  13. 水稲野生種 Oryza latifolia Desv.
  14. 水稲野生種 Oryza longiglumis Jansen
  15. 水稲野生種 Oryza longistaminata Chev. et Roehr.
  16. 水稲野生種 Oryza malampuzhaensis Krish. et Chand.
  17. 水稲野生種 Oryza meridionalis Ng
  18. 水稲野生種 Oryza meyeriana (Zoll. et Mor. ex Steud.) Baill.
  19. 水稲野生種 Oryza minuta J.S. Presl. ex C.B. Presl.
  20. 水稲野生種 Oryza neocaledonica Morat
  21. イネ近縁野生種 Oryza nivara Sharma et Shastry(common synonyms O. rufipogon annual type, O. rufipogon subsp. nivara)
  22. 水稲野生種 Oryza officinalis Wall ex Watt
  23. 水稲野生種 Oryza punctata Kotschy ex Steud.
  24. 水稲野生種 Oryza rhizomatis Vaughan
  25. 水稲野生種 Oryza ridleyi Hook. f.
  26. 水稲野生種 Oryza rufipogon Griff.
  27. 水稲野生種 Oryza schlechteri Pilger

この中の一番上のイネ(稲)がアジアイネに該当する。


起源・分類世界3大作物の一つ。アフリカイネOryza glaberrimaとの対比でアジアイネとも呼ばれ、インディカ(indica)、ジャポニカ(japonica)、ジャヴァニカ(javanica)の3型に大別される。栽培の起源は考古学的証拠から8000年以前の中国長江流域に遡ると考えられ、またO. sativaとされる栽培種は複数の地域で起源したとする多元的起源説が有力になってきている。

イネ(稲) [Oryza sativa L.] 農業生物資源ジーンバンク


稲作の歴史・お米と日本

米と日本は深い関わりがあり、単に食料としてだけでなく、経済や文化に大きな影響を与えている。

  • 貨幣・富としての米の役割
  • 米食文化・和食・発酵文化・日本酒文化の発展
  • 相撲や能、田楽や猿楽などの伝統芸能

様々な分野で米作りから影響を受けている。詳しくはこちらに書いた。


稲作の歴史 お米からみた日本の成り立ち

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