日々の生活、仕事において、ほぼ全ての分野で温度は大切なポイントだろう。
私の生活の中でも、農業や料理、生活の中での衣服の選び方、雨が雪に変わるかどうか(除雪が必要になるか)など、温度を気にする場面は多々ある。
これだけ生活や仕事に関わる温度なのだが、温度とはそもそも何なのだろうか?
ちょっと深掘りしてみた。
Contents
温度とは
温度とは、熱エネルギーの密度。
ある限られた空間にどれだけ熱エネルギーが集まっているかが温度になる。
熱エネルギーが空間に集まっていればいるほど、温度が高くなる。

なので、エネルギーの量が同じでも、空間の大きさが変われば温度は変わる。
どうやって熱エネルギーは生まれているのか?
熱エネルギーは、原子や分子の「熱運動」によって生まれている。
原子や分子は常に振動していたり、一定方向に動いたり、運動している。

この運動が大きければ大きいほど、熱エネルギーが大きくなり、すなわち温度が高くなる。
- 原子・分子の運動が激しい→熱エネルギーが大きい→物体の温度が高くなる
- 原子・分子の運動が穏やか→熱エネルギーが小さい→物体の温度が低くなる
そもそもエネルギーとは何か?
エネルギーとは仕事をする能力のこと。
ではこのエネルギーを持った物体は具体的にどんな仕事をするのか?
エネルギーの種類を一覧で見ると以下のようなエネルギーがある。
- 位置エネルギー:高い場所にある物体が持っている(低い場所に落ちる瞬間に運動エネルギーに代わり、物体は下に落ちていく)
- 運動エネルギー:物体を動かす
- 熱エネルギー:ものを温める・燃やすなど
- 電気エネルギー:電気を流す
- 光エネルギー:植物に光合成をさせる
- 原子エネルギー:原子核の分裂・融合など
温度と関係するのはこの中では「熱エネルギー」になる。
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エネルギーとは? 簡単に生活を支えるエネルギーについてまとめる
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水で見るエネルギーの例
水を例にすると、温度が高い状態では、粒子(水分子H₂O)一つ一つが飛び回っており、人間の目には水蒸気として見える。
温度が低くなり(=熱エネルギーを奪い)、粒子の動きが鈍くなることで、粒子が繋がっていき、人間の目には液体(水)に見える。
さらに温度が低くなると粒子がさらに繋がり合い、個体(氷)になる。この状態では、分子自体は振動は続けているものの、その他の動きはなくなる。

さらにこの気体は原子単位で見ると、原子核と電子で分けて見ることができる。

水蒸気の状態から、温度がさらに高くなると、原子が電子と原子核に分離し、さらに自由に動き回れるようになり、人間にはプラズマとして認識される。

運動が激しくなればなるほど(温度が高くなればなるほど)、状態が氷→水→水蒸気→プラズマと変化していく。

大気中の温度の例
私たちが生活で感じる気温も、空気中の分子の運動の速さ・激しさによって変わる。
地表付近の大気には以下のようなものがあるとされる。(1)
- 窒素(78.08%)
- 酸素(20.95%)
- アルゴン(0.93%)
- 二酸化炭素(0.03%)
これらの分子がどのくらい激しく運動しているかどうかで、大気中の温度が変わる。
分子が全く動かなると気温はどうなるのか?
空気中の分子の運動の速さ・激しさによって変わるといったが、ではこの分子が全く動かない時は温度としては何度になるのだろうか?
これは絶対零度と呼ばれ、マイナス273度に相当する。絶対零度は地球上で最も低い温度といえる。
ビッグバン直後の温度は100兆から1000兆℃
ではこの世の全てのエネルギーが集まっているとどのくらいの温度になるのか?
ビッグバンの瞬間、宇宙全体は原子一個よりも小さく、今日の宇宙に存在している全てのエネルギーと物質がその中に凝縮されていた。
ビッグバン直後の宇宙は100兆から1000兆℃という高温状態であったとされる。(2)
参照: (1) 大気の主な成分ー環境科学研究センター (2)おもしろい宇宙の科学(1)<宇宙の姿-その1>