大雪の原因:日本海側で雪が多い理由を整理する

サイエンス

日本は国土の大部分は中緯度の温帯気候であるにもかかわらず、世界でも有数の「豪雪国」として知られる。特に雪が多い地域は「豪雪地帯」としても知られ、その多くが日本海側に集中するがなぜだろうか。大雪の原因を整理する。


日本海側で雪が多い理由

大雪が降る理由として、三つのポイントがある。

  1. 季節風
  2. 対馬海流の海水気温
  3. 日本の独特な脊梁山脈の地形


理由1:季節風

大雪が降る理由の一つに、季節風がある。空気は気圧の高いところから低いところへ流れる性質がある。冬になると西高東低の気圧配置になるので、ロシアや中国などの寒い地域から冷たい空気が流れてくる。すると日本はこの冷たい空気によって寒くなる。


西高東低の気圧配置になるので、ロシアや中国などの寒い地域から冷たい空気が流れる


また、この季節風がJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)という収束帯を作り出し、大雪をもたらす原因の一つになっていることもわかっている。朝鮮半島の北部にある長白山脈によって季節風が2つに分かれ、日本海の上空で合流して雲が発達していく。



理由2:対馬海流の海水気温

日本海側で雪が多い理由の二つ目に対馬海流の海水気温が挙げられる。海の流れに注目すると、対馬海流と呼ばれるとても暖かい海流が北に向かって流れていることが分かる。こうした海流は冬の気温に比べると暖かいため、たくさんの水蒸気が発生し、雲となって空に登っていく。この雲を、先ほど説明した季節風が日本列島へ運ぶ。



対馬海流と呼ばれるとても暖かい海流が北に向かって流れ、たくさんの水蒸気が発生し、雲となって空に登る


理由3:日本の独特な脊梁山脈の地形

理由の三つ目として、日本の独特な脊梁山脈の地形がある。そもそも雪の降る仕組みとしては水蒸気が上昇気流によって上空に上がり、上空で温度が下がって水滴になり「雲粒」という雲の要素になる。先ほど説明した温かい対馬海流から沢山の水蒸気が発生して雲となり季節風で日本列島まで運ばれるのだが、この運ばれた雲が日本の脊梁山脈にぶつかってさらに上昇し、大量の雪雲に変化する。この雪雲が日本海側の山間部や平野部で雪となって降り積もる。


温かい海流から沢山の水蒸気が発生して雲となり、季節風で日本列島まで運ばれた雲が、日本の脊梁山脈にぶつかってさらに上昇し、大量の雪雲になる


どのエリアに雪が多いのか

まずどのエリアが降雪が多いのかを知るためには、国土交通省が認定している豪雪地域をみると分かりやすい。豪雪地帯とは積雪量が多いために経済や生活においてサポートが必要な地域のことをいう。その豪雪地帯のエリアを見てみると、ほとんどが日本海側に位置している。



なぜ日本海側に豪雪地帯が集中するのだろうか?さきほど運ばれた雲が、日本の脊梁山脈にぶつかってさらに上昇して大量の雪雲に変化することを説明したが、この長く延びる脊梁山脈により本州は日本海側と太平洋側に分けられてもいるため、日本海側と太平洋側で天気は大きく異なる。山脈に注目してみると日本海側と太平洋側の間には、奥羽山脈、越後山脈、飛騨山脈、中国山地と、山脈が連なっていることが分かる。



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